日本のITエンジニアの給料が上がらないたった一つの理由

アメリカでは新卒社員に月収で120万円払っているらしい

ウォールストリートジャーナルの記事なのでアメリカでの情報と思われますけど、大学卒新米開発者に月給1万ドル(約120万円)、福利厚生、10万ドルのボーナス(約1,200万円)、20万ドルのストックオプション(約2,400万円の株)が支払われている例があるとかって書いてありますね。
どっかの新興ベンチャーで金回りの良い会社さんなんでしょうけど、自分の立場から見たら「おいおい…」って感じですよね…。どんなキャッシュフローを持ってて、どんな事業をやってんだか…。日本じゃ考えられないですな。

【WSJ】IT新興企業が大卒者を求めない理由
http://jp.wsj.com/articles/SB11970227293124023368304581218081420256422?mod=WSJJP_hpp_RIGHTTopStoriesSecond

ホリエモン×藤田晋「IT界は人材不足だ」
http://toyokeizai.net/articles/-/82666?page=3

そんな日本でも近年はリーマンショックを乗り越えて景気が上向き(大手企業に限る)になってきました。

が、しかし日本では上がらない給与

結局中小零細企業にその景気が回っていない感じむんむん。社畜の皆さんもぶーたれています。私も含めて。
じゃあなんでそこまで下に回っていないのか?ってところなんですが、結局はIT業界の構造に問題があるのが一つの大きな要因かなーとは思っています。
巷でもよく言われていますように、良くも悪くもIT業界はあからさまなピラミッド構造になっています。

ユーザー → 元請 → 二次請 → 三次請…

で、あいだあいだでマージンが20%、30%多いところで40%とか抜かれてます。
例えばユーザーが1人のエンジニアに200万円を月に払いますよーとなって30%ずつ差し引かれた場合。(基本的に元請側はそんな契約ではないですが)

200万円(ユーザー) → 140万円(元請) → 98万円(二次請) → 68万円(三次請)…

と、三次請でもすでに1/3になっていました…。もちろん所属している会社としても利益は出さないといけなくて、さらにそこから30%くらい差し引かれて社畜さんたちの給与として払われます。
これが景気が良くなったので250万円払うよーとなって、じゃあ間の会社はじゃあさらに利益(例えば35%)を取るようにしよう、いっひっひって話になると…。

250万円(ユーザー) → 162.5万円(元請) → 105.6万円(二次請) → 68.6万円(三次請)…

あれ…。
三次請まで来たら結局報酬が変わってないですね…。ユーザーさん50万円も払うって言ってくれたのに。 結局あいだあいだでマージン取っちゃってるから変わらないんですね…。
個人的にはなんだか営業の立場ではエンジニアさんたちにいたたまれない気持ちになりますが、上の方で搾取されている立場でもあるので、それはそれで別の感情も沸いてしまいます。

でも先ほど書いた通り、結局は日本特有の多重ピラミッドな構造上が問題でこうなってしまっているのです。こういう構造になってしまうとあいだあいだでマージン取らないと利益出ないですしね。あとは社員の給与さらに差し引くとか。まあそれはそれで大いに問題なんですが。

アメリカのと日本のIT業界の構造の違い

私もあまり詳しいわけではなく、色々聞いた話ではありますが、エンジニアという立場そのものが流動的なのと、お国柄なのか社員だからと言って同じ会社にこだわって長期的に雇用されることが少ないようです。つまり腕に自信があればさらに報酬の多い会社にてんてんと移っていくってことですね。プロジェクト終わったら他いってきまーすって感じで。またアウトソーシングしている会社も日本のようにあるみたいですが、あいだあいだに会社が入るようなことがなく、10人20人程度の小規模な企業でも大手企業や新興ベンチャー企業(Googleとかfacebookとか)と直接契約が出来るらしいです。
日本だと大手SIerさんは多数会社を相手してられないから!なんていう感じで購買にお金も人も割かない考えが強く、ある程度の資金力や企業規模がないとそもそも契約をさせてもらえなかったりします。なので下記のような構図になっちゃうのですね。また社員についても1社に長期的に雇用されるケースが多く、例え会社都合などで解雇してしまうと、お国から解雇したことによるペナルティがあったりするので、やすやすと社員を解雇するわけにはいかなかったりします。大人の事情として。

日本
ユーザーさん → 大手SIer(1,000人以上) → 中堅SIer(300人くらい) → 小規模企業(100名以下)

アメリカ
大手SIer → 中堅SIer
大手SIer → 小規模企業
大手SIer → フリーランス

結局は日本は国の制度自体がIT業界の構造を作ってしまっており、逆にアメリカは流動的且つお金の出所に近いところと直接的に契約をするので、エンジニアに回ってくる報酬も莫大なのですね。
つまり今抱えている問題はアメリカ的なIT業界の構造に変化していく必要があるのではないかなーとは思っています。

あとはまあ上記記事にも上がっていますが、そもそもとしてやっぱり絶対数が少ないのも確かではあるのかなーとは思います。なので教育制度が整っていく、また民間でも教育を力に入れていく事には非常に賛成です。まあそことは別の記事にでも。

そんなわけで早く日本のIT業界がより良くなっていって、私の生活もより良くなっていく事を強く望んでいる所存です。

 
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